SNS等を利用したロマンス詐欺には要注意

 facebookやtwitter等のSNS,結婚相手や恋愛相手を探すマッチングアプリ等で,知り合った人から荷物を受け取ってほしいと言われ,受け取りのための金銭を要求されたら詐欺を疑いましょう。支払ってはいけません。支払ったら返ってきません。万が一,支払ってしまったら,弁護士に直ちに送金した口座の凍結を依頼すべきです。

 近時,SNSやマッチングアプリで知り合った外国人加害者(男性の場合が多いです)が,日本人被害者(女性の場合が多いです)に言葉巧みに親しくなり,被害者の恋愛感情を利用して,「非常に高額なお金や物を日本に送ろうとしたが,郵送料や税関で支払う関税が高額で送付できないので,そのお金を払って荷物を代わりに受け取ってほしい」と依頼し,女性に非常に高額な金銭を支払わせ,結局荷物は届けられない,というロマンス詐欺の被害が多く発生しています。

 加害者は,まずは,被害者としばらくメールやメッセージアプリ(LINEやWhatsAPP等)でやり取りをし,被害者に恋愛感情を抱かせます。加害者は,被害者が恋愛感情を抱いたことを見計らって,上記のような申出をするのです。

 被害者は,支払いきれなくなって,第三者に相談するなどして初めて冷静になって被害にあったことを自覚します。SNSのアカウントは,偽名で使用されていますし,振込先の口座も詐欺のために第三者から買い取ったものが利用され,加害者を特定することは困難な場合がほとんどです。被害者は,数百万円から時には一千万円を超え,路頭に迷うという事態に陥ります。

 万が一,支払ってしまったという場合,まずは弁護士に相談をして,振込先の口座を大至急凍結してもらうための届け出をしてもらいましょう。弁護士が,銀行等に口座凍結の申請をすると即日,口座は凍結されます。ほとんどの場合,加害者は送金されたお金を引き出して口座には残っていない場合がほとんどですが,口座にお金が残されている場合もゼロではありません。

 当事務所では,口座凍結をして百万円を超える金額が返還された例もあります。あきらめずに相談してみましょう。