建設石綿(アスベスト)の最高裁判決を受け救済法成立

 建設現場でアスベスト(石綿)を吸い込み健康被害を受けた元労働者や遺族が原告となり,国や建材メーカーを被告として起こしていた損害賠償請求(集団訴訟)の事件で,本年2021年5月17日,国等の対応を「違法」とする最高裁判決が言い渡されました。この判決を受け与党建設アスベスト対策プロジェクトチーム(PT)が被害者救済策を取りまとめ,本年6月に,裁判を提起していない被害者にも最大1300万円を給付する救済策等を含む石綿被害建設労働者給付金支給法が成立し,2022年4月までに施行される見通しになりました。この法律は,最高裁判決で認められた国の責任の範囲で,訴訟を提起していない被害者にも損害の迅速な賠償を図るため,厚生労働省が請求を受けて審査し,病態に応じて給付金を支払う仕組みを設けるものです。給付金等の対象者や支給開始日,給付金等の具体的な内容,請求期限等の詳細は,厚生労働省の下記HPを御参照ください。

給付金等の請求手続は,法律の規定により厚生労働大臣宛てに請求することになりますが,詳細については,追って厚生労働省ホームページ等でお知らせがある予定です。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/kensetsu_kyufukin.html

 なお,訴訟を提起して国と訴訟上の和解をする場合に関しては,厚生労働省の下記HPを御参照ください。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000075130.html