東京精神保健福祉士協会で研修会の講師を務めて

 私は,令和5年1月9日,東京の精神保健福祉士の専門家団体である東京精神保健福祉士協会(ホームページ:https://tokyo-psw.com/)開催の刑事司法ソーシャルワーカー養成の研修会で講師を務めました。

 この研修では,精神保健福祉士の方が多数受講生として参加されました。この研修の冒頭、私が弁護士の立場から刑事手続きの基本や、社会福祉士や精神保健福祉士等のソーシャルワーカーが作成する更生支援計画書(罪に問われた障害者の方がその人らしく生活するために必要な福祉的支援内容が記載された計画書)を司法関係者がどのような視点で見るのかを講義を行いました。

 この後、具体的な事例に基づいて受講生の精神保健福祉士の方がグループに分かれて議論をして更生支援計画を作成しました。この計画書に対して、精神保健福祉士の講師の方がコメントするとともに、私が弁護士の観点からコメントをしました。

 同じ事案について、弁護士と社会福祉士や精神保健福祉士等のソーシャルワーカーという異なる専門家の立場から共同作業を進めることにより、依頼者のために多角的な検討をすることが可能なことを実感できる研修会となりました。

 このような研修会を重ねることで、より一層弁護活動の幅が広がっていくことを実感しました。今後とも、依頼者の真の利益の実現のために鋭意努力して参りたいと思います。

                                                            弁護士 屋宮 昇太